基本編ロゴ[気象]5.台風の被害

盛り土の土砂崩れ◆W013.地滑り災害

傾斜地に盛り土をして造成した茶園では、浸透水が右図のように流れることがあり、その水量が多量の場合には盛り土部分()がエロージョン、地滑り、崩壊を起こすこともあります。 茶園造成で盛り土や埋め立てをする場合の地滑り対策としては、あらかじめ排水に考慮した設計がなされます。排水設備として、表面を流れる水(流却水)を集めて排出する明きょ溝や、浸透水をしみ込ませて排水する暗きょ溝を設置し、また、法面保護のためにクローバーや牧草類などを吹きつけ植栽します。


ソルゴー植栽の幼木園
ソルゴーを間作した幼木園
(静岡県榛原郡金谷町切山)
◆W014.幼木園の間作

幼木園にとって、強風による落葉や断根、葉の傷から侵入する病害虫は大きな被害となります。風よけには防風ネットを設置する方法もありますが、間作による防風が効果をあげています。幼木の植え付けの際に茶園の畦間にソルゴーなどを植栽すると、幼木よりも高く成長して防風垣の役割を果たします。

間作には、ソルゴー、テオシントなど土壌の物理性を良くし、栽培も容易で有機物補給や暴風、防寒に利用できる間作物を選択します。土壌改良や肥料化には豆科の植物が良いのですが、茶園には余り向かないものが多く、管理上問題もあって利用は少ないようです。間作によって他の雑草の発芽率を抑える効果もあります。しかし、茶樹の生育を阻害しないよう、間作物の管理(刈り落し、病害虫防除)に留意する必要があります。

有機物の還元
また、間作には有機物を手軽に還元できるメリットもあります。 ソルゴーの場合は年3回位刈り取りができ、それを土壌に還元します。防風等への利用を考えて刈り取る時期や回数を決めます。


ロゴ
 
 木村塾TOP 木村先生プロフィール 基本編もくじ  

お気軽にご意見ご感想をお寄せください。

お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社

ochakaido@ochakaido.com