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お茶の歴史 お茶の書物と記録 1

古代茶の自生に関係する出土品

茶の伝来もしくは自生については未だ結論は出ていません。古代日本に自生茶や喫茶習慣があったかは確定する記録や渡来の物証に乏しいためです。渡来説については茶の伝来の項を御覧いただき、ここでは自生説に関わる出土品をご紹介しましょう。

茶に直接関連する考古資料として注目されるのは次の3件です。

徳島浄水池遺跡(徳島市)
縄文・弥生混合期の遺跡、および縄文晩期の遺跡から出土した「茶の実」(大正十四(1926) 年発掘)
埼玉眞福寺泥炭層遺跡(岩槻市)
「茶の実」(昭和十五(1940)年発掘)
山口県宇部炭田沖ノ山層(宇部市)
「茶の葉5点、種子2点の化石」(昭和45(1970)年発掘)

これらの出土品から日本に茶が自生した可能性を語ることができるのかもしれません。しかし、宇部の化石について国立科学博物館・植物研究室室長の植村和彦氏は、「葉緑に腺点状の鋸歯を有し、確かにチャに似たものですが、(中略)化石ではツバキとの区別をするのに十分ではありません。したがって、現在のチャとの直接類縁関係は定かではない。大切なことは当時(5500万年前)の西南日本が阿熱帯森林に覆われその中にこの化石があったということです。」と述べています。

参考: 『茶のすべて』窪川雄介著
  『日本喫茶世界の成立』山田市著ラ・テール出版局

 

 

出土品 日本後紀 漢詩の茶 季御読経  

 

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