序章-1:プロ意識をもって茶園を見よう!
-茶業の魅力と茶園主の資質-
「園相がいい」とは、具体的にどんな茶畑か。良い園相の茶園をつくるには、どう育成管理したらよいのか。気象条件、土壌、管理履歴‥‥様々な環境や管理要素が影響する茶園においては、その答えを簡単に表現することはできません。 はじめに大切なことは、茶園主のみなさんがプロとして自分の茶園を現場に立ってよく見ること。そして茶園の状態を十分に理解して管理にのぞむことです。たとえば、自園の茶樹の根が元気かどうか、確認したことがありますか?トラブルが起こった時に、その原因を徹底的に究明したことがありますか?茶農家の財産である茶樹のもつ生命力を最大限に活かし、良い園相の茶園をつくりあげ継続するために、この木村塾で茶園のことを広く深く学びましょう。

●01-1.将来の夢、茶業の魅力

「規模を拡大して収益をアップする」「高品質な茶を生産する」「省力化して農業を多角化する」など、将来の夢は人それぞれですが、まずは向上心をもって茶園管理にのぞめば、現状を分析する目やプランの実行性、知識欲が高まってくるでしょう。 自分の夢をもった人は、自分の茶樹を見る目が変わるはずです。知識欲が湧き、成果が現れ、失敗してもトラブルを乗り越えていけば、プロの農業者として成長し、自身にとって茶業が魅力的なものに感じられる。イキイキとした顔で茶園に立ち、茶樹がうれしいのか困っているのかがわかる茶園主になってほしいと、私は思います。

茶園イメージ●01-2.茶園経営の目的

良質で多収穫を望むことは、農業における普遍的な経営目的です。永年作物である茶樹においては、初夏の短期間に集中する収穫期に、均一で良質な生葉を多収穫するための管理を長期的に行うことが仕事です。それにはまず、自園の立地条件を把握し、気象や労働環境に合った茶園管理の手法を選択し生産を維持していくこと。人それぞれ異なる環境の中で、茶園の経営方針を決定するのは茶園主です。自分の目で方向性を見極めて将来像を明確にし、プロらしい高い技術をもって目標に向かって進みましょう。


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